社内で新型コロナウイルス感染者等が発生した際の対応マニュアル(サンプル) - 早稲田リーガルコモンズ法律事務所
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早稲田リーガルコモンズ法律事務所コラムチーム
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社内で新型コロナウイルス感染者等が発生した際の対応マニュアル(サンプル)

はじめに

当法律事務所では、京都府が発表している対応マニュアルを参考に、以下の対応マニュアルを作成し、現在適用・運用しております。当法律事務所用に修正・加筆していますが、各企業の方向けに対応マニュアルの参考にしてください。個別にご相談いただく場合は、当法律事務所の法律相談窓口にお問い合わせください。

新型コロナウイルス感染者・濃厚接触者が発生した際の対応

1.新型コロナウイルス感染症に対する予防と対応

⑴ 3密回避の徹底

これまで集団感染が確認された場に共通するのは、

1.換気の悪い密閉空間であった

2.多くの人が密集していた

3.近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた

です。上記をしっかりと認識し、このような場所での打ち合わせはしないようにしてください。

⑵ 具体的な感染予防策

事務局・弁護士は、自宅・事務所において次に掲げる感染予防策を行ってください。

1.毎日の体温の測定

2.発熱(37度以上)、息苦しさ、嗅覚障害、味覚障害などの症状がある場合には、コロナ対策担当責任者へ連絡したうえで自宅待機(事務所への出勤を禁止します)

3.以下の場合にはコロナ対策担当責任者へ連絡の上、保健所に問い合わせし、保健所の指示に従う

・体温37.5度以上の熱が4日以上継続した場合(解熱剤を飲み続けなければならない場合を含む)

・強いだるさや息苦しさがある場合

・基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など))がある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方で、風邪の症状や 37.5 度以上の発熱、強いだるさや息苦しさが2日程度続く場合

4.他者と話をする時、外出時のマスクの着用

5.マスクを着用しない場合には2メートルを目安として適切な距離を保って打ち合わせを行うこと

2.新型コロナウイルス感染者が出た場合

⑴ 新型コロナウイルス感染者の把握、報告、周知

ア 感染が確認された場合、当該新型コロナウイルス感染者(以下「感染者」)もしくは感染者から連絡を受けた者は、速やかにコロナ対策担当責任者へ連絡してください。 

イ 感染者は、医師もしくは保健所の許可が出るまで自宅待機とし、事務所への立ち入りを禁止します。 

ウ コロナ対策担当責任者は、感染者の発生を千代田保健所に報告(千代田保健所健康推進課感染症対策係 03-5211-8173)し、その指導を受けることとします。また、全事務局、全弁護士に対し、速やかに事務所内で感染者が確認されたことを周知するとともに、1に掲げる感染予防策を改めて周知徹底するよう求めます。

なお、千代田保健所から積極的疫学調査がなされる場合(参考:https://www.city.chiyoda.lg.jp/documents/21101/coronavirus-hokenjochosa.pdf)、コロナ対策担当責任者の指定する弁護士2名が連絡窓口担当者として、その対応に当たるものとし、かかる指定に対し、弁護士は、正当な理由なく拒否できないものとします(正当な理由とは、体調不良、濃厚接触等であり、業務の繁忙さは正当な理由に含まれません)。

⑵ 濃厚接触者の確定及び対応

ア 濃厚接触者は、保健所において確定することから、感染者が発覚してから濃厚接触者が確定するまでにタイムラグが存在することが予想されます。そのため、当事務所では、次のとおり対応します。 

イ コロナ対策担当責任者は、上記保健所対応担当として指定された弁護士2名に新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触候補者(ウにて定義)の調査を命じます。調査担当となった弁護士は、速やかに調査を行うものとし、濃厚接触候補者の氏名、生年月日、年齢、住所、電話番号をリスト化し、コロナ対策担当責任者に提出するものとします。 

コロナ対策担当責任者は、かかる濃厚接触候補者に対し、14日間の自宅待機を命じます。自宅待機は、14日間の満了もしくは保健所による濃厚接触者確定まで継続するものとし、保健所が当該濃厚接触候補者を濃厚接触者と確定しなかった場合には、自宅待機命令は撤回されるものとします。濃厚接触者となった場合の対応については、エにて記します。 

ウ 当事務所における濃厚接触候補者とは、患者が発病(初期症状を認識した時点を言います)した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者です(参考:「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査要領(暫定版)(国立感染症研究所感染症疫学センター令和2年2月 27 日版)」)。

・新型コロナウイルス感染症患者と同居している者

・新型コロナウイルス感染症患者と長時間の接触(宴席の同席、食事同席、車内・航空機内の同乗等を含む)があった者

・適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症患者を介護した者

・新型コロナウイルス感染症患者の気道分泌液(痰など)もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

・手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策(マスク着用はこれに含む)なしで、新型コロナウイルス感染症患者と接触があった者

・必要な感染予防策(マスク着用はこれに含む)なしで、新型コロナウイルス感染症患者の2メートル以内で1時間以上業務を行った者

エ コロナ対策担当責任者は、保健所の積極的疫学調査により確定された濃厚接触者に対し以下の対応を指示するものとします。

1.14 日間の出勤停止(アによる自宅待機の期間を含む)及び健康観察の実施(毎日、体温と体調を報告)

2.濃厚接触者の自宅住所を管轄する保健所に対して、千代田保健所から情報提供を行うことの通知

3.濃厚接触者に対する保健所の連絡先伝達及び、発熱又は呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈した場合には、保健所に連絡し、PCR検査を受検すること

4.③の検査を受けた場合には、その結果の報告をコロナ対策担当責任者に速やかに行うこと

3.消毒の実施

⑴ はじめに

新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路は飛沫感染と接触感染であると考えられています(接触感染は新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路の1つです)。また、70度以上の熱、アルコール(消毒用エタノール(70%以上))又は次亜塩素酸ナトリウム(0.05%以上)により消毒が可能であるということが分かっています。そのため、以下のとおり消毒を実施します。

⑵ 指定された人間による消毒の実施(一次消毒)

感染者が発覚した場合、コロナ対策担当責任者は一旦、全事務局、全弁護士に対し、事務所の消毒作業が終了するまで、事務所への立ち入りを禁止することを命じます。

また、コロナ対策担当責任者は、速やかに複数名の弁護士を指定し、消毒を実施するものとします。

指定された弁護士は、感染者が勤務した区域(デスク、会議室、コモンズスペース、図書スペース等)のうち、手指が頻回に接触する箇所(ドアノブ、スイッチ類、手すり等)を中心に、カンファ水、アルコール(消毒用エタノール(70%))又は次亜塩素酸ナトリウム(0.05%以上)で消毒するものとします。

かかる消毒が終了した後、事務所への立ち入りは一部解禁いたしますが、その際のルールについては後述します。

この作業は、コロナ対策担当責任者の選択により外部委託することがあります。

⑶ 保健所の指示に従った消毒(二次消毒)

前号の消毒の後、保健所の指示に従って、感染者が勤務した区域の消毒を実施します。保健所の指示に従った消毒完了後、事務所への立ち入りを全面的に解禁いたします。

4.業務の継続

⑴ 一次消毒終了までの事務所立ち入り禁止

農林水産省の「食品産業事業者の従業員に新型コロナウイルス感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的なガイドライン」において、食品産業事業者に対し、「一般的な衛生管理が実施されていれば、感染者が発生した施設等は操業停止や食品廃棄などの対応をとる必要はありません。」と記載されていますが、当事務所では、更なる感染者拡大防止の観点から、感染者が出た場合、一次消毒(3⑵記載)が終了するまでの間、理由を問わず全面的に事務所への立ち入りを禁止します。なお、一次消毒は外部業者へ委託する場合を除き、2~3時間を想定しています。

⑵ 一次消毒終了後、二次消毒終了まで

事務所への10分以内の一時的入退室のみ許可することとします。また、会議室の利用は禁止します。ただし、入室は北側ドアのみに限るものとし、入退室に際して北側ドア横にある消毒液を使い、手指で接触した箇所(ドアノブ、スイッチ等)を消毒するものとします。

また、入退室に当たっては、別途作成予定のチャット(入退室チャット)において、入退室時間、目的を記載していただきます。

二次消毒終了後、事務所への立ち入りを全面的に解禁します。

⑶ 体調不良者、濃厚接触者の業務について

ア 事務局について 

1⑵②及び③記載の体調不良の場合には通常の欠勤と同様の扱いとします。濃厚接触者となった場合で体調に問題がない場合には、リモート作業において自宅で可能な範囲で業務の遂行をお願いします。この場合の作業内容については、事務所内の事務依頼ルールに準拠しますが、外出が必要な事務依頼については除きます。 


イ 弁護士について 

1⑵②及び③記載の体調不良の場合及び濃厚接触者となった場合、自宅にて業務を行うものとし事務所への出勤を禁止します。自宅における個別業務の遂行については、各自の判断によるものとします。

以上

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リーガルコモンズという言葉に込められている思い、それは共有と貢献の価値観です。わたしたち弁護士の持つ法的問題解決の能力は、私すべきものではなく、それを必要としているすべての人のために用いられるべきである。それがリーガルコモンズの考え方です。わたしたちは、多くの先人の努力の上に受け継いだ法的問題解決の能力を、社会に還元する思いを常に忘れません。

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