早稲田リーガルコモンズ法律事務所では、書籍『学校運営の法務Q&A』の出版を記念し、教育機関の皆さまを対象としたオンラインセミナーを開催いたしました。大学・学校現場それぞれが直面する法務リスクへの対応について、実務に即した視点で解説を行い、ご好評をいただきました。
参加者
今回は、それぞれの学校種別に応じて開催日程を分け、3月5日は大学関係者の皆さま向け、3月21日は幼稚園から高校にかけての関係者の皆さま向けに実施しました。各日程では、学校ごとに特に課題となりやすい法務テーマを取り上げ、より現場に即した内容となるよう構成しました。
当日は、教育機関の経営層や現場の職員、教育委員会関係者、教員の方々など、幅広い立場から学校法務に関心をお持ちの皆さまにご参加いただきました。日頃の課題意識や具体的な相談事例を持ち寄りながら、熱心に耳を傾けていただき、双方向的な学びの場となりました。
セミナープログラム(抜粋)
【3月5日(水)開催/大学関係者向け】
開会挨拶(島田陽一弁護士)
大学特有の組織構造や、少子化に伴う制度改革が法務リスクを高めている現状を指摘し、早期対応の重要性をお伝えしました。
講演①「雇用の終了の際の注意点」(遠山秀弁護士)
解雇や雇止めに関する法的要件や、紛争化リスクを踏まえた実務対応について解説。円満な合意形成の重要性を強調しました。
講演②「ハラスメント認定と被害者の心情ケア」(藤本知英美弁護士)
ハラスメント対応の実務ポイントを紹介。被害者対応における配慮、公正な事実認定、教育研修の有効性について具体的にお話ししました。
【3月21日(金)開催/幼稚園・小・中・高校関係者向け】
開会挨拶(島田陽一弁護士)現場で起こりうる法務トラブル(いじめ・保護者対応など)のリスクに触れ、事前の備えと専門家との連携の重要性をお伝えしました。
講演①「不祥事・メディア対応のポイント」(竹内彰志弁護士)学校での不祥事発生時の初動対応、報道対応、SNS対応まで、危機管理の視点から実践的なアドバイスを提供しました。
講演②「いじめ防止対策推進法の概要と対応」(西野優花弁護士)
重大事態への対応フローや学校に課される義務について、法的根拠と共に分かりやすく解説しました。
総括・メッセージ
両日共通してお伝えしたのは、「現代の学校は法的責任を問われる社会的存在である」ということ。閉会時には、学校法務センターの体制や継続的なサポートについてもご紹介し、今後の連携に向けたメッセージをお届けしました。
今後に向けて
ご参加いただいた皆さまからは、「短時間ながら業界の動きや二大テーマについてわかりやすい内容でした」「最近の学校法務の課題が網羅されていた」といった温かいお言葉を頂戴し、大変嬉しく存じます。
本セミナーは、書籍『学校運営の法務Q&A』の出版を記念して開催いたしました。本書では、学校運営における様々な法務課題について、Q&A形式で分かりやすく解説しております。
ご関心をお持ちいただけましたら、旬報社のウェブサイトや主要オンライン書店等にてお求めいただけます。
詳細はこちらのページもご覧ください。
今後も、当事務所ウェブサイトのコラムなどを通じて、学校法務に関する情報を継続的に発信してまいりますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。
私ども学校法務センターは、今後とも教育現場の実情に寄り添い、皆様の円滑な学校運営を法務面から支援してまいります。
なお、本セミナーで提供いたしました情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する具体的な法的アドバイスを提供するものではありません。個別の法的問題につきましては、必ず弁護士にご相談くださいますようお願い申し上げます。
学校法務に関するご相談や、本セミナーに関するお問い合わせは、下記の学校法務センターまでお気軽にご連絡ください。
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