共同受任のご案内 (弁護士の先生方)
当事務所の控訴審チームでは、一審でご担当された先生方が控訴審も継続して担当されることを前提に、体制強化の観点から共同受任するケースにも対応しております。これまでご相談いただいたケースでは、元裁判官の視点から見た助言が欲しいというニーズに加え、クライアントの納得感を高める観点から万全の体制を組みたいといったニーズもありました。関与の度合いについても、作成された書面へのフィードバックのみを担当することもあれば、より踏み込んで、ほぼすべての控訴審での活動を当事務所側で担当し、クライアント対応のみを原審から担当されている先生方に担っていただく分担も可能です。これまでのところ共同受任いただいたほぼ全ての先生方から、非常に有益な共同受任であったとの言葉をいただいております。 東京高等裁判所のみならず、全国の高等裁判所で対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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控訴審で共同受任をご依頼いただいた弁護士の先生方の声を紹介します。
今般、草野弁護士に共同受任をお願いした事件は、依頼者が業務中に道路上で四輪車にはねられた交通事故(過失割合0対100)に関する損害賠償請求事件の控訴審でした。
本件の依頼者は足部骨折等の身体外傷により入院、その入院中にうつ病を発症しました。
第一審では、うつ病発症に伴う精神疾患と事故との因果関係が否定され、身体外傷の症状固定時期を基準として損害が算定されました。実質的に敗訴に近い内容でした。
精神疾患との因果関係が否定されたまま判決が確定すれば、賠償額が少なくなるだけでなく、労災給付との関係でも不利な取扱いとなり依頼者の将来生活にも重大な影響が及びます。さらに、精神疾患の発症により人生が大きく変わってしまった依頼者(被害者)にとって、精神疾患の原因となったうつ病の発症が「事故とは関係がない」と判断されたことの精神的衝撃は計り知れないものでした。依頼者にとって、自身の精神疾患の原因が、交通事故に起因するものと認められないことは「自分の受けた被害が正しく理解されるか」という尊厳の問題でもあり、引くことはできませんでした。
そこで、控訴審から、草野弁護士に方針等をご相談し共同受任をお願いしました。
草野弁護士の特徴は、控訴審を「第一審の続き」とは捉えない点にあります。控訴審は、第一審判決の事実認定構造そのものを分析し、推認過程を分解し、どこに評価の飛躍や証拠の読み落としがあるのかを特定し、事実の再配置によって結論を導き直す場である、という姿勢が一貫していました。
草野弁護士は、カルテや労災調査資料の記載を精査し、事故前後の精神状態の推移を事実ベースで丁寧に抽出して時系列で再構築しました。そのうえで、「医学的評価が可能な事実」と「法的相当因果関係の評価」とを峻別し、推認のプロセスを明示する構成へと組み立て直しました。
提出された控訴理由書は、単に「事故と精神疾患発症との間に因果関係がある」と漠然と主張するような第一審での主張書面の焼き直しではなく、第一審判決の認定枠組みを丁寧に読み解き、その前提事実・評価過程・結論の論理的連鎖を可視化し、その連鎖のどこが断絶しているのかを具体的に示す内容でした。
このような草野弁護士による主張書面の作成プロセスは、控訴理由書以降の主張書面においても同様のものでした。
これら控訴理由書や主張書面は、私が原案を作成しましたが、草野弁護士の修正により、書面の説得力が飛躍的に向上しました。論理構造の精度が、結論の説得力を決定的に左右することを改めて実感しました。
また、医師から意見書を取得する過程も印象的でした。
どの専門医に依頼すべきかの選定、医師に対する照会事項の設定、症状固定時期を医学的にどう評価するかという枠組みの提示、意見書の読み解きや解釈、当方の主張を裏付けるような評価方法等、意見書を「証拠」として最大限機能させるための準備が徹底されていました。
さらに本件では、労災受給との関係で症状固定時期をどこに設定するか、和解条項にどのように反映させるかという実務上の難問もありました。
草野弁護士から、元裁判官との経験に基づいて、裁判所の労災に関する理解の水準、和解で盛り込める条項の相場観など、理論と実務の両面から整理し、現実的かつ戦略的な落としどころを示されたことが、最終的な和解成立に直結しました。
結果として、控訴審では事故とうつ病との因果関係が認められることを前提とした和解が成立し、症状固定時期は第一審認定から3~4年延長する内容となりました。第一審から大幅な条件改善(損害賠償額の増額等)を勝ち取ることができました。
第一審で厳しい判断が出たとき、「主張できる事実が足りなかった」と感じることも多いかと思います。しかし、本件を通じて草野弁護士から学んだのは、「事実が足りない」のではなく、有効な証拠の峻別及び当該証拠の提出が不十分であった場合に加えて、「主張書面における事実の配置と評価構造が不十分であった」場合があるということです。
控訴審は、事実認定の理論と証拠構造の再設計を要する高度な舞台です。
第一審で思うような結果が得られなかったときこそ、戦略的思考と理論的再構成力を持つ共同受任者の存在が決定的な意味を持ちます。
第一審で思うような結果が得られなかった事件について、なお可能性を探りたいと考える依頼者の方、あるいは控訴審での戦略に迷いを感じている代理人にとって、草野弁護士は、戦略的思考と理論的再構成力を兼ね備えた、極めて頼もしい共同受任パートナーです。
はじめに
日頃から訴訟を扱う17年目の弁護士で、通常は単独で訴訟対応を行っています。
私が交渉の依頼を受けていた方が訴えを提起されたとき、訴状を読んでも、原告の請求が認容されることはないだろうと思っていました。ところが、尋問終了後、一審裁判官から請求認容見込みとの心証が開示され、とても驚きました。その後、判決文を読んでも、到底納得できる内容ではありませんでした。
依頼者は一審裁判官の理解の欠如に激しく落胆したものの、絶対にこんな誤った結論を受け入れたくない、正しい司法判断を得るためにできることは何でもやりたいと意気込んでいました。そして、私は依頼者の意向を受け、こちらの控訴事件法律専門相談を一緒に受けることになりました。
元裁判官である草野先生とは面識はありませんでした。これまで協働したことがない弁護士と控訴審を共同受任することには多少の不安もありました。しかし、結果的には、控訴が認容され、請求棄却という結果を見事に勝ち取ることができました。
1. 「裁判官の目」で再構成された、曇りのないストーリー
逆転勝訴の最大の要因は、複雑に絡み合った事案を、「裁判官の視点から見た、分かりやすく説得的なストーリー」へと再整理し、事案についての本来あるべき評価がなされたという点にあったと思います。
私自身は、訴訟前から長く依頼者と関わっていたこともあり、依頼者の想いや細かな事実に執着し、一審判決の誤りを全て正したいという衝動に駆られがちでした。しかし事実認定や評価の細々とした誤りを指摘すれば、依頼者は喜ぶかもしれませんが、枝葉末節にとらわれた散漫な主張となりかねません。草野先生は、一審判決を読み、判断を左右する「本質的な核心」を即座に見抜かれ、高裁の裁判官の視点を熟知した上で、一審の混沌とした判断を見事に喝破する主張を展開してくれました。
2. 一審判決の「構造的誤り」を射抜く起案力、証拠の見せ方
弁護士も中堅となると、なかなか起案や訴訟進行について直接的な指導を受けられる機会はありません。共同受任は、今後の起案に役立つ実践的な学びの場ともなります。一審判決がいかなる論理的飛躍を犯し、どの証拠評価において誤りに陥っているのかを、極めて論理的かつ鋭利に指摘していく過程は、まさに芸術的ですらありました。また証拠の見せ方についても、裁判官が短時間で分かるように工夫をすることの重要性も具体的な事案を通じて再認識しました。
3. 「落とし所」を見極める、経験に裏打ちされた和解交渉
高裁での弁論終結後に行われた和解交渉においても、草野先生の存在は非常に心強いものでした。 裁判官がどのような心証を抱き、どの程度の譲歩を期待しているのか。元裁判官としての経験に基づく的確なアドバイスにより、攻めるべき点と引くべき点を冷静に見極めることができました。結果として、被控訴人が和解を受諾しなかったので、和解は成立しませんでした。しかし、控訴審での和解交渉に当たっても、元裁判官と一緒に対応を協議できることも大きな利点です。
結びに
一審で不当な判決を受けた際、一審と同じ手法で控訴審に臨んでも、残念ながら結論は変わらないことが多いでしょう。一審の誤りを正すために、高裁の元裁判官という、控訴審の土俵を知り尽くしたプロフェッショナルとチームを組むことは、控訴審を戦う上で、これ以上ない武器を手にすることです。一人で控訴するかどうか悩むのではなく、一度、草野先生に相談してみることをお勧めします。
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