本事件は検察官による被疑者への違法な取り調べについて損害賠償を求めている国家賠償請求訴訟です。
検察官は、21日間、計約56時間にわたり、黙秘権を行使する被疑者に対して「ガキだよね」などの言葉を浴びせかけ、さらには元弁護士である被疑者の弁護活動そのものを貶める発言を繰り返していました。
2024年1月18日に行われた口頭弁論期日では、そのような取り調べの実態を明らかにすべく、本人尋問に際して検察官による取り調べ時の録画映像を法廷内で公開いたしました。
検察官による取調べ時の録画は、えん罪の原因となっていた取調べ手続の透明化を目指し2019年の刑訴法改正により取り入れられた制度です。
しかし、本事件において国は公開法廷での録画映像の再生に反対し、できる限り取調べの実体を国民の触れさせないよう抵抗を続けました。
本人尋問に際してという限定的な場面ではありますが、公開法廷でその一部の再生が認められた本事件は、取調べ録画映像を、民事訴訟における証拠として用い公開する際の先例となるとともに、
検察官による取調べの実態が社会に広く認識される契機となるものであります。
本事件の詳細は、報道各社でも報じられましたので、是非ご覧ください。
朝日新聞:https://www.asahi.com/articles/ASS1L6V03S1LUTIL007.html
産経新聞:https://www.sankei.com/article/20240118-NTIWNJEPP5KD3NGEYSWWEKY42Q/
ヤフーニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/93b8765e2218a5c5d0b4c15e978e46e9bb4e8450?page=1
また、法廷で公開された映像は以下の弁護団YouTubeチャンネルからもご覧いただけますので是非ともご覧ください。
【YouTubeチャンネル:江口大和違法取調べ国賠訴訟弁護団】
https://www.youtube.com/watch?v=XArMxYdhk_U
代理人を務めている髙野傑弁護士が、コラムにて本事件についてのご報告をしております。
こちらも併せて是非ご覧ください。
コラムはこちら