船崎 まみ

カウンセル 東京弁護士会所属

2007年弁護士登録。法の支配と個人の尊厳に根差した公正な社会の実現に寄与することを一貫した信条とし、個人の権利救済から公的セクターの組織法務まで地続きにあるものとして幅広く経験してきた実績をもつ。

キャリア前半は、「誰もが必要な法的支援を受けられる社会」の実現を志し、東京弁護士会の都市型公設事務所や法テラスの常勤弁護士として、高齢・障害、DV・虐待被害、生活困窮、外国籍など、司法アクセスに困難を抱える方々の権利救済事案に奔走。地域の福祉機関等とも連携し、支援を必要とする方へ自ら歩み寄る「アウトリーチ」の必要性を徹底した学んだことが弁護士活動の原点となる。

2014年からは約12年間、自治体組織内弁護士として行政法務を専業とし、地方自治法や行政救済法の解釈適用に精通するとともに、福祉・教育現場の法務支援に深く携わり、区立児童相談所開設時の法務体制の構築に関与した。また、法務専門の管理職及び2022年からの特別区副区長在任中を通じ、行政プロセスの全ての段階で法的リスク管理及び法適合性検証を行い、積極的政策実現に寄与する政策法務体制の整備に深く関与した実績をもつ。特に副区長在任時は、組織の事故発生時のリカバリー対応、危機管理、第三者委員会の運営等を統括する経験を重ね、組織のガバナンス、内部統制、法務・コンプライアンス体制の構築等に注力した。

2026年より、独立行政法人国際協力機構(JICA)において、ガバナンス及び国際協力分野における法務支援に従事する。これまでの官・民・国際の各セクターで培った知見を活かし、行政法務や公共政策の発展、および多様な主体が尊重される公正な社会の実現に寄与することを目指している。

略歴

2002年:中央大学法学部法律学科 卒業
2005年:早稲田大学大学院法学研究科(民事法学)修了
2007年:弁護士登録(旧60期)、弁護士法人東京パブリック法律事務所入所
2009年:日本司法支援センター・法テラス三河法律事務所 赴任
2012年:都内法律事務所を経て、当事務所に参画
2014年:多摩市役所入庁(特定任期付公務員、法務担当課長等)
2018年:江戸川区入区(法務担当副参事、法務課長等)
2022年:江戸川区副区長に就任(~2026年)
2026年:独立行政法人国際協力機構(JICA)法務・コンプライアンス部 専門嘱託
2026年:当事務所にカウンセルとして復帰

得意分野

公的セクターの組織法務:自治体の条例制定、政策立案の法的整合性審査、人事労務、公共契約・入札制度、行政不服審査・行政訴訟対応、不祥事・危機管理対応、内部統制、公益通報対応等
学校・福祉法務:学校事故、いじめ・不登校対応、保護者対応、障害児の就学支援、公立保育・福祉施設における事故対応等
一般民事・家事・刑事事件:一般民事全般、相続、離婚、DV・子の監護を巡る紛争、後見、刑事・少年事件

役職、所属団体等

日本弁護士連合会 法律サービス展開本部 自治体等連携センター幹事(2014年~2026年)
法曹有資格者自治体法務研究会(~2026年)

著作等

(共著)
『自治体法務サポート・行政訴訟の実務』「情報公開請求に関する不開示決定の取消し等」「公共用財産(法定外公共物)の時効取得に係る訴訟」ほか執筆(第一法規、2022年改訂)
『自治体法務サポート・行政不服審査の実務』「不服申立て対応・審査手続き総説」ほか執筆(第一法規、2023年改訂)
『自治体職員のための契約書式解説集』「公共施設の設置・運営に関する契約」執筆(第一法規、2020年)
 (論文・連載)
「江戸川区における政策法務推進に向けた取組(全3回)」判例地方自治497〜499号(ぎょうせい、2023年)
連載「自治体法務の風を読む」判例地方自治(ぎょうせい、2018年〜2025年)
「職員のメンタルヘルスと分限処分をめぐる手続上の留意点」(409号)
「対人援助業務における情報開示請求への対応」(446号)
「庁舎内における防犯カメラ設置と人格的利益への配慮」(453号)
「インターネット上の権利侵害と公務員の立場」(468号)
「随意契約に関わる行政裁量」(477号)
「施設等における虐待防止と指導監督のあり方」(484号)
「行政不服審査を通じた「評価法務」の実践」(492号)
「自治体による事業者等のネガティブ情報の公表と留意点」(501号)
「地方議会議員への懲罰等の措置をめぐる基本的視座」(509号)
「自治体不祥事における第三者委員会のあり方をめぐる課題」(516号)
その他:「警察官・警察職員のための『児童福祉』が分かるハンドブック」(厚生労働省 令和3年度調査研究事業)執筆協力

講演等

2025年6月:早稲田大学法学部「現代家族と法」講師(児童虐待の法的実務)
2025年4月:日本弁護士連合会シンポジウム「地方公共団体における第三者委員会の円滑な設置・運営に向けて」基調講演
2025年3月:朝日新聞「耕論」にて「(耕論)『第三者委員会』の現実」について解説コメントを掲載
2022年〜2024年:特別区法務事務従事者連絡協議会、愛知県弁護士会シンポジウム等にて「政策法務」をテーマに基調講演
2018年~2022年:自治体職員向け研修講師(「事例式国家賠償の基礎」「行政処分の適正執行」「自治体契約の基礎」「事例式情報公開・個人情報の実務」「自治体職員に必要な家族法の基礎知識」「児童相談所の法的実務」「ハラスメント研修」「公務員倫理・コンプライアンス研修」等)

ひとこと

東京都足立区出身。多様な家庭環境が当たり前に存在する庶民的な環境で育った経験から、社会には人知れず困難を抱えて生きる人がいること、そうしたことに想像力を持ち、支え合う大切さと優しさを自然と学びました。
弁護士としての約18年間、公設事務所等での「支援の現場」と、地方自治体幹部としての「行政運営の法的支援・ガバナンス」という、一見異なるようで根底で大きな関りのある二つの世界を歩んできました。現在は、障害や発達課題のある子どもを育てながら仕事を両立する親としての立場でも社会の課題に接しています。
こうした公私すべての経験を糧に、困難を抱える方々の状況に寄り添う想像力を持ち続けながら、行政サービスや社会資源のあるべき姿を問い、法律家として、現実の社会生活においてより望ましい解決の形を追求していきたいと考えています。