インフルエンサーと法的リスク
自分自身がインターネット上での情報発信(https://k-ben-nextgen.com/)などを意識するようになり、その世界で活躍する人たちの直面する法的な壁や、日々の悩みがわかるようになってきました。 インターネット社会は、リアルの社会とこれまで以上に接近してきます。 マスメディアが独占的に担っていた商品広告も、たった一人のインフルエンサーが個人のSNSで紹介するだけで役割を果たせる時代になっています。 同じくマスメディアが担ってきた報道・ジャーナリズムにおいても、しがらみに縛られずに活動する個人による情報発信の方が、より正確に情報を伝えている場合も少なくありません。 しかし、そのようにして個々人が大きな発信力や影響力を持つようになる一方で、ネット社会に特化したルールメイキングは十分になされているとはいいがたい状況です。その中で泳ぐ個人のインフルエンサーも、法的リスクに対する備えが十分でない場合が多いと思います。
『Lawyers for influencers』
私自身も、たまたまのご縁でそのようなインフルエンサーと呼ばれるクライアントとの付き合いも多くなり、ネット社会で活躍する人達のリーガルサポートにも関心を持つようになりました。 そして、京都にいる先輩弁護士2名と、元々早稲田リーガルコモンズ法律事務所に所属していた同期の弁護士4人で立ち上げたのが、インフルエンサー向けのリーガルサポートのチームです。
『Lawyers for influencers(https://lawyerteam2020.com/)』 というブログを運営しながら、SNSなどを通じてインフルエンサーの方からの相談などを受け付けています。
こういった活動も影響してか、私個人でも、ネット記事の削除に関するものから、インフルエンサーの方が所属しているプロダクションとの権利関係の整理、著作権などの知的財産に関する相談など、多岐にわたる相談を受けるようになりました。 新しい分野、日々変わっていく分野での相談が多いため、その都度調査をし、検討に時間がかかることもあります。
ただ、「自分たちの時代を創っていくために、同世代の人たちのサポートをする」というのは、私が弁護士としての活動の柱にしていることでもあります。 これからも、この分野特有の目まぐるしい変化に遅れをとらないように、アンテナを高く張って取り組んでいきたいと思っています。